空港に着いてからの両替

ソウル・釜山・台北・バンコク・ハノイ・ホーチミン・マニラ・セブ。
同じアジアでも、空港でどう動くかは街ごとに違います。

最終更新 2026.10.08


はじめに

海外旅行で最初にとまどうのが、空港に着いてすぐの両替です。目の前のカウンターで換えてよいのか、街まで我慢すべきなのか。ここでは8つの都市について、着いてから両替するまでの動き方をまとめました。

先に書いておくと、「空港は避ける」と一つにまとめることはできません。空港でまとめて換えてしまってよい街もあれば、当座の分だけにしておいたほうがよい街もあります。理由は街ごとに違います。

空港の天井から下がる、入国審査・手荷物受取・到着ロビーの案内板

この記事の数字は、それぞれ調べた日の時点のものです。お店・営業時間・レートは変わります。出発前に、現地の掲示やアプリで最新を確かめてください。内容は半年ごとに見直しています。


両替の基本

手数料は、表に出てこない

「手数料無料」と書いてある両替所でも、ただ働きをしているわけではありません。店の取り分は、たいていレートそのものに含まれています。比べるときは、ニュースなどで見る基準のレート(仲値)に対して何パーセント下なのかで見ます。この記事の数字も、その形で書いています。

基準のレート(仲値) 「手数料無料」の店のレート この差が 店の取り分
「手数料無料」の店でも、基準のレートとの差が店の取り分になっています。比べるときは、この差が何パーセントかを見ます。

レート表の読み方は国で変わる

韓国の店頭は「100円=◯◯ウォン」、ベトナムは「1円=◯◯ドン」という書き方です。どちらも、現地通貨の数字が大きいほど、もらえる金額が多くなります。日本で見慣れた表示と向きが逆になる国があるので、換える前に、どちらの通貨が基準なのかを一度確かめてください。

「何回に分けるか」が効く国もある

台湾の銀行は、レートが全国共通です。空港でも市内でも、もらえる金額は同じになります。違うのは1回あたり30台湾ドルの手数料だけなので、小分けにするほど手数料の割合が重くなります。この国では、どこで換えるかより何回に分けるかのほうが効きます。

パスポートの原本が要る国がある

韓国と台湾では、両替のときにパスポートの原本を見せます。コピーやスマホで撮った写真では受け付けてもらえません。荷物の奥にしまい込まず、手の届くところに入れておいてください。


都市別の要点

スーツケースを引いた人が行き交う、空港の到着ロビー

ソウル(仁川・金浦)

仁川空港の窓口は、韓国の中ではかなり不利な部類です。ここでは市内に出るまでに使う分だけ換えて、残りは明洞などの街の両替所で換えるのが基本になります。到着ロビーの銀行3行はほぼ横並びなので、広い空港を歩き回って選ぶ意味はありません。深夜・早朝に開いているのはウリ銀行です。羽田からの便が着く金浦空港は市内まで地下鉄で20〜30分なので、空港では換えずに街へ出て大丈夫です。

釜山(金海)

金海空港には両替できる場所が2つあり、中身がまるで違います。空港の建物の中にある銀行のカウンターは、韓国でも不利な部類です。国際線を出て横断歩道を渡ったところにある金海空港駅1階の店は、ソウルの明洞とほとんど変わりません。歩く距離はわずかです。なお、「時間がないから中で」という選び方だけは避けてください。避ける理由は営業時間ではなく、レートです。

台北(桃園・松山)

台湾の銀行はレートが全国共通です。空港の到着ロビーの銀行で換えても、市内の支店で換えても、もらえる金額は同じになります。違うのは1回30台湾ドルの手数料だけなので、市内まで持ち越す意味はほとんどありません。到着ロビーでまとめて1回で換えるのが、いちばん手間がかかりません。桃園空港の窓口は24時間ですが、松山空港は夜10時台で閉まります。

バンコク(スワンナプーム)

この空港は、フロアによって条件が大きく変わります。到着ロビーの目の前にあるカウンターではなく、案内板に従って地下1階(Bフロア)まで降りてください。エアポートレールリンクの方向へ200mほど進むと、右手に両替専門店が4店ならんでいます。街へ移動したわけでもないのに、階を下りるだけで差がつきます。

バンコク(ドンムアン)

格安航空会社の便が多く着くこちらの空港では、ハッピーリッチの2店が目当てになります。2店はレートが同じなので、開いているほう・行きやすいほうで構いません。注意点は営業時間で、1店は夜10時、もう1店は夕方6時で閉まります。閉まっている時間に着いたときは、空港の銀行のカウンターで最低限だけ換えて、残りは街で換えるのが無難です。

ハノイ(ノイバイ)

到着ロビーの出口へ向かう途中に、銀行と両替会社の窓口がいくつも並んでいます。どの窓口も通貨ごとのレートを外に出しているので、JPY(日本円)の行を2〜3軒見比べてから決めてください。同じ並びの中で4%以上違うことがあります。市内までは40分ほどかかりますが、街のいちばん良い店と空港の良い窓口との差は小さいので、ここで換えてしまって構いません。

ホーチミン(タンソンニャット)

荷物を受け取ったあと、出口の手前に銀行のブースが並んでいます。ここで済ませてしまうのがおすすめです。理由は2つあります。ひとつは、いったん出口を出るとこの区画には戻れないこと。もうひとつは、市内の金行との差が小さく、我慢して持ち越す利益がほとんどないことです。銀行のブースなので、許可のない店で換えてしまう心配もありません。深夜・早朝は24時間の窓口があります。

マニラ(ニノイ・アキノ)

この空港でいちばん大事なのは、第1・第2・第3のターミナルが別々の建物で、歩いて行き来できないことです。日本からの国際線は第1か第3に着き(第2は国内線用)、JALは2026年4月から第3になりました。無料のシャトルバスはありますが、道路が混むと30分以上かかります。両替は、着いたターミナルの中で済ませてください。空港と市内の差はそれほど大きくないので、必要な額を換えてしまって構いません。第3ターミナルには24時間の両替所や、日本円が使える自動両替機がありますが、第1ターミナルは平日の昼間だけの窓口が多くなります。

セブ(マクタン・セブ)

空港の窓口は、市内やマクタン島のモールの両替所と比べて1割ちかく不利です。とはいえ、1ペソも持たずに外へ出るのも困ります。タクシー代と初日の食事代くらい、目安として1万円ぶんだけをここで換えて、残りはモールで換えるのがおすすめです。窓口は24時間とされていますが、到着階と出発階の両方がいつも開いているとは限りません。1階で見あたらないときは2階も見てください。


実例

どのくらい変わるのか、調べた日の数字を2つ挙げます。いずれもその日の時点のもので、今の数字ではありません。

ソウル:空港と街(2026年8月27日)

この日の基準レートは100円=867.53ウォンでした。仁川空港のハナ銀行は100円=805.00ウォンで、基準から約7.2%下。同じ日の明洞の両替所は100円=864.55ウォンで、約0.3%下でした。1万円を換えると差は約5,955ウォン、日本円にして約690円です。10万円ぶんなら約6,900円になります。

出典:外貨両替研究所「仁川空港の両替」(2026年8月27日)

バンコク:同じ空港の別のフロア(2026年5月7日)

スワンナプーム空港の地下1階が「1万円=2,030バーツ」、ほかのフロアが「1万円=1,772バーツ」でした。1万円あたり258バーツ、日本円にしておよそ1,270円の差です。移動したのは階だけで、同じ建物の中の話です。

出典:タイ一択「スワンナプーム空港の両替」(2026年6月19日)


アプリ

この記事は要点だけをまとめたものです。お店の名前と営業時間、空港に着いてからの順路、地図での場所、市内の両替所、街ごとの気をつけることは、Android アプリ「レートハント」に入れています。電波のない場所でも使えます。

レートハントを Google Play で手に入れよう

Google Play および Google Play ロゴは Google LLC の商標です。

あわせて読む:街なかで両替するときの落とし穴(アジア5か国の決まりの違い)

レートハントの詳しい説明を見る