SAとPAの違いと、高速道路の給油と休憩
「SAならガソリンスタンドがある」は、いつも正しいとは限りません。
全国の施設を数えると、SAの約2割にスタンドがありませんでした。
最終更新 2026.10.31
はじめに
高速道路の案内板に「SA」と出ると、なんとなく「ここなら何でもある」と思います。けれど、実際の設備は名前だけでは決まりません。
このページでは、SAとPAの違いを整理したうえで、Android アプリ「SA・PAナビ」を作るために集めた台帳を数えた結果を載せます。そのうえで、給油と休憩の計画の立て方を書きます。
違い
もとの違いは、設備と間隔
国土交通省は、休憩施設を「提供するサービスの内容」と「施設どうしの位置関係」で分けていると説明しています。一般には、SAに休憩所・駐車場・トイレ・売店・食堂・給油所などがあり、PAには駐車場・トイレと、必要に応じて売店があります(国土交通省 道の相談室)。
間隔の目安は、SAが約50km、PAが約15kmです(NEXCO中日本の説明を伝える記事)。ただし、あくまで目安で、もっと離れている区間もあります。
数えてみると、名前どおりではない
SA・PAナビの台帳で、お店やスタンドの情報がある847施設を数えました。上りと下りは別の施設として数えています(2026年10月24日までに調べた台帳。スタンドのごく一部は OpenStreetMap の情報です)。
- SA 237施設のうち、スタンドがあるのは187施設(約79%)
- PA 609施設のうち、スタンドがあるのは43施設(約7%)
たとえば、八戸道の折爪SA、長野道の姨捨SA、しまなみ海道の来島海峡SAにはスタンドがありません。反対に、スタンドのあるPAもあります。「SAだから」「PAだから」と決めつけず、施設ごとに確かめるのが確実です。
給油

夜はスタンドが閉まっていることがある
台帳でスタンドのある230施設のうち、24時間営業は166施設(約72%)でした。営業時間が決まっているスタンドは少なくとも46施設あり、20時や22時で閉まるところも見られます(残りの18施設は営業時間の情報がありません)。工事などで、ふだん開いているスタンドが休むこともあります。
夜に走るときほど、「次のSAで入れよう」では足りません。図のように、いま開いている次のスタンドまで走れるかを確かめます。
スタンドの無い区間は、まだある
国土交通省の2016年の資料では、スタンドの間が100〜150km空く区間が61、150kmを超える区間が16ありました。全国の高速道路でガス欠は1日に約40件起きていて、150kmを超える区間では、100km未満の区間より起きやすかったとされています(国土交通省の発表)。
その後に対策が進みましたが、いまも八戸道や圏央道の一部のように、スタンドが無い路線や区間があります(NEXCO東日本 ドラぷら)。
高速道路でのガス欠は、違反にもなる
道路交通法第75条の10は、高速道路を走る前に燃料などを点検するよう定めています。燃料が切れて止まると、この決まりに反したと扱われることがあり、反則金は普通車で9,000円、違反点数は2点です(警視庁の反則金の一覧)。それより怖いのは、速い車が走る道で止まることそのものです。
給油の計画は4つ
- 高速に乗る前に、燃料の残りを見る。長い区間に入るなら、先に入れておく
- 次のスタンドの場所と営業時間を、止まっているときに確かめる
- 夜は、24時間のスタンドを基準に考える
- 燃料の警告灯がつく前に入れる。残り4分の1を目安にすると、余裕ができます(これは本ページの目安で、決まりではありません)

いったん高速を出て給油できる場所もある
スタンドが遠い区間を補うため、決まったICで出て、決まったスタンドで給油し、同じICから戻ると、続けて走ったのと同じ料金になる社会実験があります。NEXCO東日本の2025年3月の案内では、東北道の十和田IC(下り線)と磐越道の新津IC(上下線)が対象で、ETC車に限られます(NEXCO東日本の案内)。
前年の案内では、1時間以内に戻ること、スタンドで係員に申し出ることなどの条件がありました。この記事を書いた時点で、2026年4月以降の案内は見つけられませんでした。使う前に公式の案内を確かめてください。
休憩
目安は2時間に1回。眠くなったら、それより前に
JAFは、2時間に1回という目安を、守るべきルールではなく「連続運転の上限の目安」として説明し、疲れを感じる前に休むことを勧めています(JAF Mate)。
眠いときは、次のPAで止まる
お店のあるSAまで我慢する必要はありません。PAはSAより間隔が短いので、眠気や疲れを感じたら、いちばん近いPAに入るのが近道です。トイレと駐車場があれば、休憩はできます。スタンドとお店は、そのあとの場所で考えれば足ります。
まとめ
- SAとPAは、もとは設備と間隔で分けられている。ただし実際の設備は施設ごとに違う
- スタンドがあるのは、SAの約79%、PAの約7%(台帳の847施設を数えた結果)
- スタンドの約72%は24時間営業。夜は営業時間まで確かめる
- ガス欠は反則金の対象にもなる。長い区間の前に入れておく
- 休憩は2時間を上限の目安に。眠ければ、いちばん近いPAへ
アプリ
乗るICと降りるICを選ぶと、あいだのSA・PAのお店とガソリンスタンドを走る順に並べる Android アプリ「SA・PAナビ」を作っています。スタンドの看板・営業している会社・営業時間が分かり、ナビを使えば次のスタンドまでの距離も出ます。登録は要らず、広告つきで無料です。
お店とスタンドの情報は調べた時点のものです。渋滞や通行止めはアプリの中には出ません。営業時間や通行の状況は公式の案内で確かめ、運転中は操作しないでください。
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